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日本専用のガエルネ?ライディングブーツのヨーロッパと日本の好みの違い【ライター・サトウの教えて三石さん!】

こんにちは、ライター・サトウです!

ツーリングに欠かせないギアのお話。

前回に引き続き、ツーリング用ブーツはどうやって選ぶ? の後編をお届けします。

ガエルネは生粋のイタリアメイドのイタリアメーカー。のはずなんですが、なぜか日本でしか発売されていないモデルがあるというんです。
それって、どうゆうことなの? 教えて三石さん!

サトウ:イタリアのメーカーなのに日本でしか発売されていないモデルがあるってどうゆうことなんですか?

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三石:ツーリング用シューズの日本専用モデルは「タフギア」、「タフギア・フラット」、「No.145」、「フーガ」、の4つです。これらは、ガエルネとジャペックスの長い付き合いの中から、日本のニーズに合わせたものを作ってもらえるように注文して一緒に作り上げているんですよ。

サトウ:ガエルネが作るものだけだと、日本のニーズには合わなかったってことなんですか?

三石:ヨーロッパのライダーと日本のライダーのニーズが異なる、ということが一番大きな理由ですね。実はヨーロッパのライダーって、ツーリングするときはほとんどのライダーが丈の長いブーツを選ぶんです。都会でシティコミューターとかに乗っている通勤ライダーはとってもオシャレなんですが、ツーリングライダーは結構地味! 全身真っ黒とかが普通です。

サトウ:えー、ものすごくオシャレなイメージがあったんですが。確かに、そのオシャレ代表でよく見るライダーは、ベスパとかジレラとかに乗っている都会の通勤ライダーたちだけかも……。

三石:この4つのモデルはロングセラーで日本では人気があるモデルなんです。で、ガエルネもハイカット丈のライディングシューズを発売するんですが人気が無くて短命でカタログ落ちしてしまう、ということも……。

サトウ:ヨーロッパのツーリングシーンを見ると、コンペモデルをそのまま履いていたり、しっかりとしたロングブーツとかミドル丈のブーツを履いているイメージが強いですね。

三石:多分、日本と走る環境が違うんでしょうね。陸続きのヨーロッパはツーリングとなると、国境越えをしながら長い距離を走ったりするので、丈の長いしっかりとしたロングブーツを履くのが常識なんです。ツーリング用ブーツ=ロングブーツみたいな。

サトウ:あ! そして日本みたいに靴を脱がない! そう考えると、オシャレに、というよりも実用重視になる気がする……。

三石:そうなんです、日本でのツーリングシューズって、プロテクション性能はもちろんですが、プラスアルファで歩きやすさとか脱ぎ履きのしやすさも重視されますね。なので、脱いだり履いたりしやすいハイカットのスニーカータイプや、歩きやすい登山靴タイプを日本で出したらヒットした、ということなんです。ちなみに、ヨーロッパで「ボヤージャー」は、ツーリングというよりも、通勤用、タウン用としての需要の方が高いんですよ。多分、ツーリング用とはとらえられていないんだと思います。

サトウ:ヨーロッパでの街乗りや通勤で使うシューズも日本ではツーリング用的な……?(汗)なるほど、それでくるぶしが隠れるハイカット丈のライディングシューズは日本ならではのニーズということなのですね。

三石:もちろん、日本側からいくら要望を出しても、ガエルネのデザイナーや職人が納得してくれる物でないと、ガエルネというブランドネームで作ってはもらえないので、説得も大変なのですが(笑)

サトウ:イタリアの職人さんってとっても頑固そうなイメージがあるのに、それを納得させて、日本モデルを作ってしまうというのも凄い信頼関係ですよね。

三石:もちろん、イタリアの工場に日本人専用の木型も置いてありますからね。

サトウ:イタリアの職人が、イタリアにしかない機械で、日本人のために靴を作ってくれているなんて、贅沢な気分にもなりますね。

三石:日本で作ろうと思っても、分厚い革やプラスチックを一緒に縫える機械が無い、もしくは手に入りずらいのでそう簡単には作れないのですよ。最初の企画が日本とはいえ、れっきとしたイタリアンブランドのモデルということになるんです。

なるほど、イタリアブランドなのに日本でしか発売されていないモデル、という意味がわかりました。
その4つのモデル、なにが特徴なのか気になりますよね。

良いゴールデンウィークをお過ごしください! ライター・サトウでした。


ライター・サトウ
オフロード経験ちょこっと、通勤ライダー10年余り、サーキット走行数回。速さを求めるよりもゆっくり景色を楽しみながら、鼓動を感じて楽しくかっこよく走るのが大好きな、フリーランスエディター&ライター。ファッション雑誌、バイク雑誌などを経て現在、バイク媒体をメインに活動中。現在の愛車は KTM 白黒690DUKE、125DUKE、bimota DB5 Mille(観賞用)。イタリアンスタイルよりもブリティッシュスタイルがお好みという、バイクの好みとファッションが合わないところが悩みの種。


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