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最近のライディングブーツは“慣らし”が必要ない?【ライター・サトウの教えて三石さん!】

こんにちは、ライター・サトウです!
黄金週間終わっちゃいますね。あっという間の1週間。まだまだ3日間もあるよ、という方、思い残すことがないように存分に楽しんでください! 休むためにがんばって働いたご褒美ですものね。

前回、イタリアメーカーのはずの『ガエルネ』に、日本でしか販売されていないモデルがあることをご紹介しましたが、今回はそのうちのロングセラーモデルである、最高級のレザーを使用した「No.145」と「フーガ」のお話。

実際のところ、このふたつのモデルを手に持つと、ぶっちゃけ今時のブーツにしては、ずっしりと重いんです。そして堅い! ライディングブーツというよりも、安全靴みたいな感じ。最新モデルの「ボヤージャー」が嘘のように軽く感じてしまったわけなのですが……。もちろん、安全性と堅牢性を考えると、必要な重さだったりするというのは解るのですが、それでも今も大人気で愛用している方が多いという。
コレは絶対、秘密があるはず。教えて、動画の兄ちゃんこと三石さん!

サトウ:「No.145」と「フーガ」は割と重量があって、しっかりとしていますが、コレってどうしてなんですか?

三石:もともと『ガエルネ』は登山靴のメーカーとして創業しました。創始者ガッゾーラ氏の息子がモトクロスをやっていて、その息子の為にモトクロス用のブーツをあつらえたことがオートバイ用ブーツを作るきっかけになったのです。そのあたりは、下記記事に詳しく書いてあるので、時間があるときにでも読んでみてください。

関連記事:ガエルネ訪問レポート 【ガエルネ本社篇】

サトウ:はい。後でじっくり読んでみます。って息子のために作ったモトクロスブーツのおかげで、今の『ガエルネ』ができたってことなんですね!

三石:そうなのですよ。で、この「No.145」は今でも作り続けている登山靴を原型にライディング用にモディファイして作られたもので、イタリアの靴職人の技術を余すことなく注ぎ込んだ、究極の一足なのです!

サトウ:究極の一足! なにそれ、凄い! ってそれが重みとなにか関係あるんですか?

三石:「No.145」と「フーガ」は、登山靴としてしっかりと足を包み、歩く道具としての機能を高次元で残しつつ、バイクに乗るために必要な性能をプラスしたモデルなんです。この断面図を見ると解ると思いますが、フォルムは一見トラディショナルに見えますが、つま先やかかとにファイバーのカップが入ったり、靴底部分は複数の層で構成されているのです。

SSATOMAKI6-3

サトウ:内部が凄くアツイ構造になっているんですね。

三石:なので、手で持つと重さを感じるのですが、実際に履くとフィット感が抜群なので、重みはそこまで感じないんですよ。

サトウ:そういえば、靴はちょっと重い方が歩きやすくて、疲れにくいというのも聞いたことがあります。

三石:さらにこのモデルの特徴は、ノルウェージャン製法で作られていることなんです。

サトウ:それって、イギリスのビスポークシューズブランドがよく使っている、アレですか? なんか、ものすごい技術でそれをできる職人さんも少なくなっているとか……。

SATOMAKI6-2

三石:ちょっとわかりにくい製法なので、一言で言うのは難しいんですが、ブーツボディと中底、ミッドソール(ソールのひとつ上の層)を独特のロックステッチで縫い合わせる製法で、この製法を行うことにより、美しさに加えて、靴底が厚く型崩れしにくく、頑丈に仕上がり長持ちするんです。さらに、ソール(靴底)もすり減ったら張り替えられるというのも利点になってきます。おっしゃるとおり、高級紳士靴での定番の製法です。

サトウ:なるほど、複雑な工程にかかるコストを度外視しながらも、職人が培った技術を惜しみなく注いでいるので、“究極の一足”ということなんですね。だからこそ、一度履くとその虜になってしまう、と。

三石:そうなんですよ。でも、最初は堅いのでじっくりと“慣らし”をしていただくことをお願いしています。慣らしをすることによって、自分だけのフィット感が得られるので、このモデルの良さを存分に味わっていただくことができるのです。

サトウ:そういえば、昔は靴の“慣らし”ってしてたなぁと思い出しました。運動会に合わせて新しい靴を買ってもらったら、その日までに自分の足に馴染むように履き込んでいましたもん。今は“慣らし”をしなくても履けちゃうものが多いから忘れていました……。

三石:できれば1日履いて、3日休むのが理想ですね。実は1日履いたあとのブーツってかなり汗を吸っているのです。その吸収した水分が抜けきっていないまま履き続けると、場合によっては変なクセが付いてしまうことがあります。メンテナンスをすれば10年以上は履ける長持ちブーツですので、じっくりと3カ月くらいしたら慣らしが終わりといったところでしょうか。インナーソールにコンポジットレザー(革のコルクのような素材)を使用しているので、慣らしが終わった頃には、自分の足の凹凸に合わせた形になるので、最適なフィット感になるんです。ソールも交換できるので、長く愛用してくださる方が多いということなのです。

なるほど、良い物を長く使うには、途中であきらめちゃだめなんですね! 面倒くさそう……。と思いながらも、実は男の人ってそういったものに弱いのかも。自分だけの一足! とか、ノルウェージャンとかいう言葉に、ロマンを感じるというか……。
まぁ、私も歴史とか、職人とか、技術とかそういったことに夢を感じて、物を選んだりしてしまいますが……(笑)
バイクも靴も、いいものは“丁寧な慣らし”が必要ってことですね!

ライター・サトウでした!


ライター・サトウ
オフロード経験ちょこっと、通勤ライダー10年余り、サーキット走行数回。速さを求めるよりもゆっくり景色を楽しみながら、鼓動を感じて楽しくかっこよく走るのが大好きな、フリーランスエディター&ライター。ファッション雑誌、バイク雑誌などを経て現在、バイク媒体をメインに活動中。愛車は KTM 白黒690DUKE、125DUKE、bimota DB5 Mille(観賞用)。最近、強風の日が多くなったと思いません? 軽いバイクばかりで、簡単に1車線吹き飛ばされてしまうのが怖いっす……。え? 体重増やせ? それはできない相談なのです(笑)


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